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ストレスが原因?・・・過敏性腸症候群とは 第12回

過敏性腸症候群とは?

検査をしても腸に異常は見られないのに、腹痛、下痢や便秘などの

便通異常を慢性的に繰り返す状態を過敏性腸症候群といいます。

過敏性腸症候群の基本的な症状は、腹痛を伴う下痢や便秘です。

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ストレスなどによる自律神経のバランスの乱れが原因とされる

過敏性腸症候群の場合は、吐き気やめまい、頭痛、微熱などの

症状を伴うこともあります。

腹部から離れた部位になるのであまり関連を感じにくいかもしれませんが、

実はこれらも過敏性腸症候群の症状だと考えられているのです。
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また、ガス型の過敏性腸症候群など、お腹にガスが溜まりやすくなる

ケースもあります。

こうなると頻繁にガスが出たり、知らないうちにガスが漏れたりして

臭いが気になってしまいます。

ガスが出ないように我慢していると、血液にガスが溶けて口臭として

排出されてしまったり、汗に溶け出して体臭になってしまうこともあります。

そのほか、血便や腰痛なども過敏性腸症候群の症状として挙げられます。

お腹を壊し続けると血便が出ることがありますし、腸の痛みは関連痛として

腰痛を引き起こすことがあるのです。


過敏性腸症候群の発症では、精神的ストレスのほか、腸自体が過敏になって

通常より反応しやすくなっていることも要因の一つとして考えられます。

腸が過敏になる理由として、感染性腸炎を治療して腸の炎症が治ったように

見えても、軽い炎症が続いていて過敏な状態になっていることがあります。

感染性腸炎の原因菌には、卵が主な感染源となるサルモネラ菌

鶏肉が主な感染源となるカンピロバクター赤痢菌などがあります。

また、ノロウイルスに感染して感染性腸炎を起こしたことがある場合は、

治ったあとも過敏性腸症候群を発症しやすいことがわかってきました。

ほかにも、腸内細菌のバランスの乱れも影響していると考えられています。

腸内には、さまざまな腸内細菌が生息しています。

抗菌薬などの影響でそのバランスが乱れ、健康に有益な“善玉菌”が減り、

有害な“悪玉菌”が増えると、悪玉菌の毒素によって腸が過敏になってしまいます。

一般に過敏性腸症候群が命に関わることはありませんが、

生活の質を著しく下げる病気といえます。

このように非常に種類の豊富な過敏性腸症候群の症状ですが、

基本的には自律神経のバランスの乱れが関係しており、ストレスによって

症状が悪化するのは共通していることです。

食生活や生活習慣の改善だけでなく、ストレスを減らすように心がけること、

場合によっては心療内科を受診することも必要かもしれません。

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