周囲に迷惑かけてる!?気になる口臭 第13回
口臭は誰にでもあるものです。
口臭のレベルが最も高いのは起床時で、その後、朝食をとったり歯を磨くと
弱くなり、時間が経つと再び強まり、食事をしたり歯を磨くと
また弱くなっていきます。
口臭の悩みは、実際の強さよりも、「人と話すときに恥ずかしい」など、
他人との関係のなかで起こります。
問題となるのは、他人が不快になるほど、においが強い場合です。
口臭が発生する主な原因は、舌苔[ぜったい]、歯周病、唾液の減少などです。
舌苔は舌の表面にたまった汚れで、白っぽい色や淡い黄色をしています。
舌苔の中にいる細菌が、汚れを分解して口臭のもとになる口臭ガスを
発生させるので、舌苔が多いほど口臭が強まります。
歯周病菌も舌や口の中の汚れを分解して口臭ガスを発生させます。
唾液には、殺菌作用や口の中の汚れを洗い流す作用があるため、
唾液が減ると口の中が乾燥して細菌が増殖し、口臭ガスが強まります。
そのほか、進行した大きな虫歯や、消化不良・肝機能低下・
糖尿病などの病気が口臭の原因になることもあります。
消化不良では食べたものが胃や腸で停滞し、異常発酵することで腐ったような
ニオイの口臭が特徴です。
また、肝機能低下では毒素が分解されないためアンモニア臭、糖尿病では
アセトン臭という甘酸っぱい臭いがします。
このような場合は歯科医では対処できないので、内科医の受診をお勧めします。
◎簡単に出来る舌苔の除去方法
15cmほどの長さのガーゼを用意して、水にぬらして軽く絞ります。
人さし指に巻いて、軽く前後左右に動かします。
ガーゼは白いのでどれだけ舌苔がたまっていたかを実感することができます。
舌の表面がピンク色になるまで拭き取りましょう。
1日1回、朝食後に行うのがお勧めです。
ゴシゴシやり過ぎには注意してくださいね。
◎ドライマウスって?
唾液が減って口の中が乾燥する(ドライマウス)になると、
細菌が増えて口臭の原因になります。
しっかりかむことを意識し、唾液分泌を促すガムをかんだり、
鼻呼吸をするようにしたりすると、口内の乾燥を防ぎ口臭対策になります。
◎口臭の治療法
口臭の治療は、原因を特定して取り除くことが大切です。
歯周病が原因の場合は、歯科医院で治療を受けるとともに、
歯をよく磨いて汚れを除去します。
歯間ブラシやデンタルフロスも使いましょう。
唾液が少ない場合は、食事のときによくかむことと、耳やあごの下を優しくなでると、
唾液の分泌がよくなります。
特に、1日の中で最も口臭が強い朝は必ず朝食をとり、
食後に歯を磨くことが大切です。
また、ガムをかむと唾液の分泌が促されるほか、一時的に口臭を抑える効果も
期待できます。
口の中を潤して細菌を繁殖させない環境をつくるために、
水分をとるのもよいでしょう。
舌苔の除去も大切です。1日1回舌ブラシを使ってケアを行いましょう。
口臭が一番強いのは朝なので、朝食をとる前にケアするのが効果的です。