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頭痛に悩む方 必見 第14回

日本人に「頭痛持ち」は多い?

日ごろから慢性頭痛に悩まされている人、いわゆる「頭痛もち」は日本人の3人に1人くらいとみられます。
慢性頭痛にもいろいろありますが、一番多いのが「緊張型頭痛」で、15歳以上の日本人の22.3%を占めます。
次に「片頭痛」(8.4%)、さらに珍しいものとして「群発頭痛」があります。
いずれも命にかかわるものではありませんが、それぞれの頭痛については、痛みの起き方やそれを引き起こす誘因、自分で対処するためのセルフケアや薬の使い方などが違うので、注意が必要です。

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「緊張型頭痛」の特徴

緊張型頭痛の痛みの程度は片頭痛に比べて軽く、頭全体が重くなって圧迫されるような、
グーッと締めつけられるような痛みがあります。
このうち筋肉のこりからくる緊張型頭痛は、デスクワークで長時間前かがみの姿勢を続けたり、
パソコン画面を長く見続ける人などに多くみられます。
合わない眼鏡をかけていたり、その他の目の疲れによっても起きてきます。
心からくる緊張型頭痛は、職場の人間関係や家族の問題など、精神的なストレスに弱い人に多いようです。
頭痛の起こり方も、漠然とした頭の鈍重感に始まり、1日中持続する傾向があります。


片頭痛」の特徴

片頭痛の患者は女性の方が男性よりも3.6倍も多いです。特に30歳代女性の約20%は片頭痛をもっています。
症状としては、ズキンズキンという拍動性の痛みが、頭の片側(ときには両側)に起こります。
痛みの原因は、血管の周囲が神経原性炎症を起こしたり、血管が異常に拡張するためと考えられます。
発生頻度は月に1、2回ほどで、痛みは数時間から、長い人で3日間ほど続きます。
吐き気を伴い、光をまぶしく感じたり、音にも敏感になります。
また、頭痛の前兆として、目の前にキラキラした光が出現して視野がぼやける「閃輝暗点」という症状が
現れる人もいます。さらに手足が麻痺する人もいます。


群発頭痛」の特徴

毎年決まった時期にまとまって起こる頭痛で、「痛みの王様」と呼ばれるほど激しい痛みが特徴です。
いずれか片方の目の奥に、えぐるような激痛が起きて数十分から3時間ほど続き、痛い方の目から涙が出たり、
充血したり、鼻水も出ることがあります。
1回の頭痛は3時間以内で治まりますが、1度起こると1~2か月くらい、毎日同じ時間帯に頭痛を感じるようになります。患者さんの8割は男性です。

頭の血管が過度に拡張することが1つの要因とみられ、さらに、生体の生理的なリズムを刻む「体内時計」の
不調もかかわっているとの説もありますが、詳しくはわかっていません。
睡眠リズムが乱れると思わぬタイミングで頭痛が起こることがあるそうなので、
できるだけ睡眠は規則正しくとるようにしましょう。

最後に

頭痛に悩むの方々のうち約7割の人は、市販薬を飲んでいるそう。
日常生活に困らなければそれでよいと思いますが、頭痛が頻回となったり市販薬も効かないなど、
症状がひどくなるようでしたら、病院の受診をお勧めします。

その場合、「いつから」「どこが」「どんな」痛みで、さらに「どういう状況で痛みが強くなるか」といったことを
整理しておくと、診察の際に頭痛の分類や治療に役立ちます。
参考にしてくださいね!